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2013-03-16 (Sat)
現在、中野区内で、区立保育園入園不承諾に対する異議申し立てと、待機児童対策を求める署名の活動がおこなわれているようです。

僕は関係者のツイッター発言などは注視していますが、代表者の方との面識などはまったくありません。僕が積極的に関与することで、特定の政治的な活動の一種だと思われてしまうと先方に迷惑がかかる可能性があるので、署名活動そのものは応援していますが、あえて積極的な関与はしてきませんでした。

今回集められた署名は、3月18日(月)13時に中野区役所に提出されるそうです。



こうした動きと関係があるのかどうかわかりませんが、このところ、このブログに、保育園増設に批判的な立場の方からの非公開コメントが複数寄せられました。

うち一人は質問形式になっていましたので、この場でとりあえず前半部分の質問に回答します。

YESNO形式での回答をご希望でしたので、とりあえずそれに従います。



①認可保育園で一人保育するのに必要な金額は計算上40〜50万円は最低でもかかると思いますが、ご存知でしたか?


YES。当然知ってます。正確に言えばゼロ歳児一人あたりのコストですよね。ご存知でしたか?

手元に最新のデータもありますが、中野区の保育園で0歳児1人を預かるのにかかる保育コストは

認可園(おそらく公設公営のみ)41万9千円
私立園24万7千円
保育ママ(家庭福祉員)13.9万円

です。

この他に公設民営保育園もあるはずですが、おそらく私立園コストに含まれているか、または私立園コストとたいして変わらないのではないかと思われます。中野区は保育園の民営化を進めていますが、僕は自分の子ども達が民営化園に通っていて非常に満足していることもあって、保育園の民営化には原則賛成しています。

上記はゼロ歳児に関するコストです。ゼロ歳児は先生1人につき園児3人程度の割合ですが、年長児は先生一人につき園児10人程度の割合なので、当然コストも大きく変わってきます。

公設公営園の先生は中野区の公務員と同等の給与体系になっています。中野区の公務員の平均年収は約750万円程度。さらに公設公営園の先生の平均年齢は約50歳前後なので、年功序列の給与体系ということを含めて考えると、中野区の公設公営園の保育士一人あたり800万円以上の年収があると思われます。

一方、平成22年度の保育士の全国平均年収は325万円です。

この公民格差が大きすぎることとか、保育士の仕事の重要度の割に給料が安すぎることとかもいろいろと問題はあるのですが、それを言い出すとまた収拾つかなくなるのでやめておきます。

昨日も書きましたが、40万の税金を使ってゼロ歳児を預けて働いて、20万~30万程度のお金を稼ぐという方法が、果たして本当に効率的なのかどうかというのは僕も疑問に思っています。

ゼロ歳児を保育園に預ける人の中には、「本当は赤ちゃんのうちは家庭で面倒をみたいけれど、ゼロ歳のうちに保育園に入れておかないと、保育園に入れなくなってしまう」という理由で、本当は預けたくないと思っているけれど預けているという人が一定数います。

もし、保育園の数をもっともっと増やして、1歳でも2歳でもいつでも保育園に預けることができる状況になれば、ゼロ歳児クラスの競争倍率も今ほどの激戦にはならず、むしろ利用者は減って、コスト削減にもつながるんじゃないかと僕は考えています。ま、実際は、杉並区のように、他区からの流入者が増えてしまったりして、そううまいことはいかないんでしょうけれど…。

②そもそもこどもは家庭で保育されるのが基本ですよね?

YES。子どもは家庭で保育されるのが基本です。

でも、たとえば我が家に第一子が誕生した当時、僕はお店を開店したばかりでほとんど収入もなく(今でもお店からの収入はたいしたことありませんが…)、看護師をしている奥さんが働かなければ生活できませんでした。子どもは家庭で保育されるのが基本ですが、生きていくためには働かなくてはならないということもまた基本中の基本です。

あとは、単なるカネの話だけではありません。たとえば、それなりのキャリアのある女性(や男性)が、出産とともに退職し、数年間家庭育児をした場合、もといた地位や職業に復帰することはまず無理です。これまで数年~10年以上かけて築き上げてきたキャリアがゼロになってしまうのが、現代の日本社会における出産退職です。これは社会構造の問題です。

たとえば、35歳大卒区役所職員係長クラス年収750万円の女性がいたとします。出産しました。退職しました。数年間家庭育児しました。1~2人の子育てを家庭でして、子どもの手がかからなくなって40歳から何か仕事をしたいと思った時に、元通り、区役所で係長クラスで年収750万円で雇ってくれというわけにはいきません。社会の第一線で働いていた実績と能力のある女性の働く場所が、出産退職とともに失われてしまうということは、日本社会の損失であるとも僕は考えています。(公務員は育児休暇を子1人につき3年程度取れる場合もありますが、今回はたとえ話なので、出産退職したと仮定しました)

あとは、仕事をするということは、単なる金を稼ぐための手段ではなく、自己実現の手段であると考える人も世の中いはいます。世のため人のために働くことが、自己肯定につながる。仕事そのものが好きで、それに生きがいを感じるという人がいます。

日本の社会構造とか、終身雇用制度が変化して、能力とか経験のある女性が、何歳でも、いつでも、自分の能力やキャリアに見合った仕事に就くことができるようになれば、いろんな状況は変わってくると思うんですけどね。

つづく

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